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【インバウンド】外国人観光客が熱狂!日本のボディペイント体験スポット&人気の「和」デザイン

【インバウンド】外国人観光客が熱狂!日本のボディペイント体験スポット&人気の「和」デザイン

「日本に来たら、ただ観光地を見るだけじゃなくて、自分も日本の一部になりたい!」

そんな熱い想いを持った外国人観光客の間で、今「ボディペイント体験」が密かなブームになっていることをご存知でしょうか?

アニメやマンガ、そして伝統的な「和彫り(タトゥー)」への憧れを持つ海外の方にとって、肌に直接日本のアートを描く行為は、着物体験以上にエキサイティングな「変身」です。

しかし、彼らが求めているのは単なるフェイスペイントではありません。

漢字の意味や、伝統文様の美しさなど、日本ならではのストーリー性を求めています。

この記事では、なぜ今インバウンド市場でボディペイントが注目されているのか、その理由と、外国人が喜ぶ鉄板デザイン、そして実際に体験できるスポットの傾向を徹底解説します。海外からのゲストをおもてなしする際のヒントとしても、ぜひご活用ください。

なぜ今、日本でのボディペイントが海外客にウケるのか?

海外にもボディペイント文化はありますが、日本での体験は特別な意味を持っています。そこには「クールジャパン」への憧れと、日本独特の事情が絡み合っています。

1. 「アニメ・コスプレ文化」への没入感

多くの観光客にとって、日本は「アニメの聖地」です。 原宿や秋葉原で、憧れのキャラクターと同じメイクをしたり、顔にアニメ風のペイントを施したりすることは、彼らにとって聖地巡礼の一部。「見る」だけでなく「なる」体験ができるボディペイントは、コスプレよりも手軽に非日常を味わえるツールとして人気を博しています。

2. 温泉にも入れる!「消せる和彫り」の需要

海外ではタトゥーはファッションとして一般的ですが、日本では「タトゥーがあると温泉に入れない」というジレンマがあります。 そこで注目されているのが、フェイクタトゥーやボディペイントです。本物の和彫りのような昇り龍や鯉のデザインをペイントで楽しみ、夜には洗い流して温泉でゆっくりする。この「いいとこ取り」ができる点が、長期滞在の旅行者に重宝されています。

3. 言葉の壁を超えるコミュニケーション

「あなたの名前を漢字で描きますよ」というサービスは、言葉が通じなくても一瞬で笑顔になれる魔法です。 自分の肌に描かれる工程そのものがエンターテインメントであり、完成した写真をSNSにアップすることで、「日本でこんなクールな体験をした!」と自国へ発信したくなる。その拡散力の高さも、人気の理由の一つです。

外国人が喜ぶ!鉄板の「和」デザインBEST3

では、具体的にどんなデザインが好まれるのでしょうか?日本人にとっては当たり前のものが、彼らにとっては最高にクールなアートになります。

【第1位】自分の名前を「当て字(漢字)」で

不動の人気No.1は、やはり漢字です。 アルファベットの名前を、音に合わせて漢字に変換して描きます。例えば「Sarah(サラ)」なら「沙羅(沙羅双樹の花)」、「Mike(マイク)」なら「舞紅(舞う紅)」など。 ポイントは、ただ変換するだけでなく「この漢字には『美しく舞う』という意味があるんだよ」とストーリーを伝えてあげること。自分の名前に新しい意味が吹き込まれる体験に、多くの方が感動してくれます。

【第2位】視線を奪う「歌舞伎・隈取(くまどり)」

日本の伝統芸能「歌舞伎」のメイクは、海外のアートシーンでも非常に評価が高いデザインです。 顔全体を白塗りにするのはハードルが高いですが、目の周りや頬に赤いライン(紅隈)を入れるだけの「プチ歌舞伎メイク」なら気軽に楽しめます。これを描いて浅草を歩けば、道ゆく人から写真を頼まれること間違いなし。「まるで映画スターになった気分だ」と喜ばれます。

【第3位】繊細な美意識「桜・波・鯉」

日本画のような繊細なグラデーションを用いた自然のモチーフも人気です。 特に葛飾北斎の「富嶽三十六景(神奈川沖浪裏)」のような波の模様や、春の桜、縁起の良い錦鯉などは、「これぞ日本!」という象徴的なデザインとして好まれます。派手さよりも、侘び寂びを感じさせる水墨画風のタッチも評価が高いですね。

どこで体験できる?注目のボディペイントスポット

外国人観光客は、どこでこうした体験をしているのでしょうか?大きく分けて3つのパターンがあります。

1. 原宿・渋谷の「カワイイ」カルチャースポット

ポップカルチャーの発信地では、カラフルで奇抜なペイントを提供するサロンやイベントスペースが人気です。 「KAWAII」をテーマに、パステルカラーやラメを多用したメイクアップ体験ができ、そのまま街歩きを楽しめるのが魅力です。プリクラ機とセットになっているスポットも多く見られます。

2. 着物レンタル店での「オプションサービス」

京都や鎌倉などで増えているのが、着物レンタルとセットになったペイントサービスです。 着物を着た後、うなじや手の甲に、着物の柄に合わせた花のペイントを施します。衣装とメイクがトータルコーディネートされることで、写真のクオリティが格段に上がり、他のお店との差別化にもなっています。

3. スポーツイベントやフェスティバル会場

ラグビーやサッカーのワールドカップ、あるいは「東京ゲームショウ」のような大型イベント会場です。 ここでは、国旗やチームロゴを描く「応援ペイント」のブースに行列ができます。言葉がわからなくても、同じペイントをしているだけで日本人サポーターとハイタッチができる。そんな交流の場として機能しています。

海外ゲストをおもてなしする際の「注意点」

もしあなたが外国人の友人を案内したり、ペイントをしてあげたりする場合、気をつけておきたいポイントがあります。

漢字の意味は慎重に選ぶ

漢字のデザインは人気ですが、意味を間違えると失礼になったり、嘲笑の対象になったりすることがあります。 例えば「Cool」を表現しようとして「冷」と描くと、少しニュアンスが違いますよね。ポジティブで美しい意味を持つ漢字を選び、必ずその意味を英語(または母国語)で説明して、納得してもらった上で描くのがマナーです。

肌の色による発色の違い

肌のトーンは人種によって異なります。 白い絵の具は、肌の色が濃い方には非常によく映えますが、逆に淡いパステルカラーは肌の色に同化して見えにくいことがあります。相手の肌の色に合わせて、最も美しく発色する色(例えばゴールドやビビッドカラー)を提案できると、プロフェッショナルですね。

まとめ:肌に描くのは、国境を超える思い出

ボディペイントは、言葉の壁を超えて心を通わせるコミュニケーションツールです。

日本独自の「和」の美しさを肌に纏い、街を歩き、写真を撮る。その体験は、お土産のキーホルダーよりも鮮烈に、彼らの心に「日本の思い出」として刻まれるでしょう。 もし街中でペイントを楽しむ外国人観光客を見かけたら、「Nice paint!」と声をかけてみてください。その一言から、素敵な国際交流が始まるかもしれませんよ。

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