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出産・入院時に使えるタトゥー隠しアイテム5選|医療現場でも自然にカバー

出産・入院時に使えるタトゥー隠しアイテム5選|医療現場でも自然にカバー

「出産という人生最大のイベント。でも、背中のタトゥーを見た看護師さんに冷たい対応をされたらどうしよう…」 「急な入院が決まったけど、大部屋で他の患者さんにタトゥーが見えたら気まずいな」

妊娠・出産や、予期せぬ病気や怪我での入院。 本来なら、自分の体と赤ちゃんのことに全集中すべき大切な時期ですが、タトゥーを入れている私たちにとっては、別の不安が頭をよぎる瞬間でもあります。

病院は、老若男女さまざまな人が集まる公共性の高い場所です。 医療従事者の方々はプロなので、タトゥーを見ても驚いたり差別したりすることは基本的にはありません。しかし、担当医や助産師さんの中には、個人的にタトゥーに対して良い印象を持っていない方がいる可能性もゼロではありません。 また、大部屋(相部屋)の場合、同室の年配の患者さんや、そのご家族の視線も気になりますよね。カーテン越しにヒソヒソ話をされたり、変な噂を立てられたりして、入院生活がストレスフルなものになってしまうのは避けたいところです。

私自身、出産の際にお腹の妊娠線予防クリームを塗る時や、着替えの瞬間に、腰のタトゥーが見えないかヒヤヒヤした経験があります。陣痛の痛みと戦いながら、同時に「隠さなきゃ」と気を張るのは、精神的にもかなりの負担でした。「もっと堂々と、安心して赤ちゃんを迎えたかったな」と、少し悔いが残っています。

医療現場でのタトゥー隠しにおいて最も大切なのは、**「治療・処置の邪魔にならないこと」「清潔感」**です。 ファッション性や完全なカバー力よりも、サッとめくれる機能性や、医療用品に見える「怪我のふり」ができるアイテムが重宝します。

この記事では、出産や入院というデリケートな場面でも安心して使える、医療現場に馴染むタトゥー隠しアイテムを5つ厳選しました。 さらに、エコー検査や手術、無痛分娩(麻酔)といった医療行為とタトゥーの関係性についても、正しい知識をお伝えします。 不安要素を一つずつ消して、心穏やかに入院生活を送る準備をしましょう。

医療現場で「隠す」際に気をつけるべきマナーと注意点

病院は、おしゃれをする場所ではなく、体を治す場所です。普段の隠し方とは少しルールが異なります。

1. 医師・看護師には「隠さない」が正解

まず大前提として、医療スタッフに対してタトゥーを隠し通すのは不可能であり、危険です。 採血、点滴、心電図、手術…あらゆる場面で肌を露出します。また、タトゥーのインクの種類によっては、MRI検査で火傷をするリスク(稀ですが)や、麻酔の針を刺す位置の確認が必要な場合もあります。 隠すべき相手はあくまで「他の患者さん」や「面会者」です。医療スタッフには、入院時の問診で「タトゥーが入っていますが、処置に支障はありますか?」と正直に申告しておくのが、信頼関係を築く一番の近道です。

2. 「すぐ外せる・剥がせる」ものを選ぶ

「絶対に見られたくないから」といって、ガチガチにテーピングを巻いたり、剥がれにくい強力なシールを貼ったりするのはNGです。 緊急時に血管を探したり、肌の色(顔色や発疹)を確認したりする妨げになります。 「診察の時はすぐに外せます」と言える、着脱が容易なサポーターや、肌への負担が少ないシールを選びましょう。

3. 香りの強いコスメは避ける

大部屋や待合室には、つわりで匂いに敏感な妊婦さんや、体調が悪い患者さんがいます。 タトゥー隠しスプレーやコスメの中には、独特の化粧品臭がするものがあります。病院では「無香料」が鉄則です。周りの方への配慮を忘れないようにしましょう。

出産・入院時に役立つ!タトゥー隠しアイテム5選

それでは、病院の雰囲気に溶け込み、かつ機能的なアイテムをご紹介します。

1. 【最強の擬態】キズパワーパッド・大型絆創膏

病院で一番自然なのは、やはり「怪我」の演出です。 特に**「キズパワーパッド(ジャンボサイズ)」や、薬局で売っている「大判のワンタッチパッド」**は最強です。 これなら、同室の人に見られても「あら、怪我したの? お大事にね」と心配されるだけで済みます。ワンポイントタトゥーなら、無理に肌色シールで消すよりも、堂々と絆創膏を貼っておく方が精神的にも楽です。

2. 【広範囲カバー】ファンデーションテープ(オークル)

広範囲を隠したい場合は、薄手のファンデーションテープが便利です。 ポイントは**「貼りっぱなしにできる」**こと。入院中は入浴できない日もあり、毎日貼り替えるのが大変な時があります。数日間貼ったままでも肌がかぶれにくい、通気性の良いタイプを選びましょう。色は標準的なオークルを選んでおけば、湿布のように見えて違和感がありません。

3. 【着替え・点滴対応】アームカバー(ゆったりタイプ)

腕のタトゥーには、締め付けの少ないアームカバーがおすすめです。 点滴をする際、ピタピタのサポーターだと腕を圧迫してしまい、点滴が落ちにくくなることがあります。 **「シルク素材」や「綿素材」**の、少しゆとりのあるアームカバーを選びましょう。「冷房が寒くて」と言えば、病室で着けていても自然です。看護師さんが来たら、サッとまくり上げるだけで対応できます。

4. 【羽織るだけ】ロングカーディガン・ガウン

パジャマの上から羽織れる、薄手のカーディガンやガウンは必須アイテムです。 売店に行く時、トイレに行く時、面会に誰かが来た時。背中や腕のタトゥーを物理的にシャットアウトできます。 前開きのタイプなら、授乳中や診察時もスムーズです。入院準備リストに必ず入れておきましょう。

5. 【自作医療ケア】ガーゼ + ネット包帯

足や腕全体に入っている場合、いっそ**「包帯」**を巻いてしまうのも手です。 ガーゼを当てて、その上から筒状のネット包帯を通すだけ。完全に「治療中の患部」に見えます。 これなら通気性も抜群ですし、着脱も一瞬です。「皮膚炎が酷くて保護しています」という設定で通せば、誰も深くは聞いてきません。

シーン別・入院生活を乗り切るための具体的対策

入院中には、隠しにくい「ピンチの瞬間」がいくつかあります。それぞれの対策を見ておきましょう。

妊婦健診・エコー検査(腹部エコー)

お腹にタトゥーがある場合、エコーのジェルでメイクは落ちてしまいます。 対策: お腹のタトゥーは、健診の時は**「隠さない」**のがベストです。先生は赤ちゃんの様子を見るのに必死で、タトゥーなど気にしていません。 待合室などでお腹が出そうな時だけ、腹帯(はらおび)やマタニティショーツですっぽり覆って隠しましょう。

分娩時・手術時

手術着に着替えるため、隠すアイテムは身につけられないことが多いです。 対策: ここは潔く諦めて、医療スタッフに委ねましょう。 手術室や分娩室には、基本的に患者さん以外は入れません。スタッフはプロです。あなたのタトゥーよりも、命を救うことに集中しています。「見られたくない」という自意識は一度手放して、お任せするのが一番です。

入浴・シャワー時

大浴場がある病院の場合、一番の難関です。 対策: 看護師さんに相談して、**「シャワーの時間をずらしてもらう(最後にする)」か、「個室シャワーを使わせてもらう」**のが確実です。 「タトゥーがあって他の患者さんを驚かせたくない」と正直に相談すれば、多くの病院では配慮してくれます。無理に隠して入るより、相談した方がトラブルになりません。

よくある質問(Q&A)

Q. 背中にタトゥーがあると、無痛分娩(硬膜外麻酔)ができないって本当?

A. 病院の方針によります。 麻酔の針を刺す場所にインクがあると、インクを脊髄に持ち込んでしまうリスクを避けるために、その場所を避けて刺すか、場合によっては施術を断られるケースもあります。 ただし、「絶対にできない」わけではありません。タトゥーの場所やデザインによります。必ず分娩予約をする前の段階で、医師にタトゥーがあることを見せて相談してください。直前だと対応できないことがあります。

Q. MRI検査でタトゥーが火傷するって本当?

A. 可能性はゼロではありませんが、非常に稀です。 古いインクや、金属成分(酸化鉄など)を多く含むインクの場合、MRIの磁場に反応して熱を持つことがあります。 検査前に技師さんに必ず申告してください。火傷防止のために、タトゥー部分を冷たいタオルで圧迫しながら検査するなどの対応をしてくれます。

Q. 入院中、シールはずっと貼ったままでいいですか?

A. 衛生面を考えると、3日に1回は貼り替えて、肌を清潔に保つことをおすすめします。 病院内は乾燥しており、また免疫力も下がっているため、普段より肌トラブルが起きやすいです。痒みが出たらすぐに剥がして、担当医や看護師さんに診てもらいましょう。病院ならすぐに薬も処方してもらえます。

まとめ|「母になる」「治す」ことに集中しよう

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

病院という特殊な場所で、タトゥーを隠しながら過ごすのは気苦労が多いものです。 「看護師さんにどう思われているかな」「同室の人に変な目で見られていないかな」と、人の目ばかり気にしてしまうかもしれません。

でも、忘れないでください。 あなたがそこにいる一番の目的は、**「元気な赤ちゃんを産むこと」「病気を治して健康になること」**です。 タトゥーがあることで、その目的が揺らぐことはありません。

医療スタッフには正直に話し、同室の人にはマナーとして最低限の配慮(アイテムでのカバー)をする。 その線引きさえできていれば、あなたは胸を張って入院生活を送ることができます。

どうか余計なストレスを抱え込まず、ご自身の体と心を一番に大切にしてくださいね。 無事なご出産、そして一日も早い回復を心よりお祈りしています!

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