タトゥーシールと著作権|キャラ柄を自作するときの注意点
イラストや写真をタトゥーシールにするとき、絵柄を描いた人の許可が必要かどうかは、そのシールを誰が使うかで変わります。自分の肌に貼るだけなら著作権法第30条の私的使用のための複製に収まる余地がありますが、フリマアプリで売る、イベントで無料で配る、店で客に貼るとなると、この条文の範囲から外れます。
市販品でも事情は単純ではありません。
国民生活センターが2019年に調べたタトゥーシール11銘柄とフェイスペイント等9銘柄の計20銘柄のうち、12銘柄には日本語表示がありませんでした。
絵柄の出所を確認しづらい製品が実際に流通しています。
本記事では、私的使用と販売の線引き・保護期間の数え方・キャラクター絵柄で商標が関わる場面を解説します。

タトゥーシールLab編集部
「タトゥーシールラボ」は、タトゥーを自然に隠す方法から、おしゃれに楽しめるタトゥーシール、イベント映えするボディーペイントまで幅広く紹介する情報サイトです。用途やシーンに合わせた選び方や活用術をわかりやすく解説し、あなたのライフスタイルに合う最適なアイテム探しをサポートします。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
著作権があるのは絵柄で、買ったシールという物ではありません
著作権は絵や写真そのもの(美術の著作物、写真の著作物)に生まれる権利なので、それが紙に印刷されているかシールに加工されているかは関係がありません。
市販のタトゥーシールを買えば、その1枚は自分の物になりますが、描かれている絵柄を複製したり、絵柄だけを取り出して別の商品に使う権利までは移ってきません。
物の所有権と絵柄の著作権は別に動きます。
1枚のシールに重なっている権利
関わる権利は1つではありません。
絵柄を描いた人の著作権のほかに、パッケージの写真やレイアウトの著作権、ブランド名やロゴの商標権が同じ商品に重なっていることがあります。
買った製品をそのまま自分の肌に貼るだけなら複製も譲渡もしていないため、どの権利にも触れません。
手を加えて増やす、渡す、売るという段階に進んだときに、はじめて許可の有無が問われます。
使い方で変わるタトゥーシールと著作権の関係
同じ絵柄でも、複製するのか、誰に渡すのか、対価を取るのかで扱いが変わります。自分の予定がどの行に当たるかを先に確かめてください。
| 使い方 | 著作権の扱い | 先に確認すること |
|---|---|---|
| 市販品を買って自分に貼る | 複製していないので許可は不要です | 使用上の注意と成分表示 |
| 他人の絵柄を印刷して自分だけに貼る | 私的使用のための複製に収まる余地があります | 素材サイトの利用規約 |
| 同居する家族に貼る | 同じ範囲に収まると考えられます | 素材サイトの利用規約 |
| 友人に配る、イベントで無料配布する | 私的使用の範囲を外れます | 権利者の許可 |
| 手作りして販売する | 複製と譲渡にあたり許可が必要です | 権利者の許可、商用利用の条件 |
| 店のサービスとして客に貼る | 業務での使用で私的使用にあたりません | 権利者の許可 |
無料で配れば大丈夫という区切りではありません。
対価を取るかどうかより、限られた身内の外へ出るかどうかで線が引かれます。
法律とマナーの境目についてはタトゥーシールが違法になる場面の線引きで解説しています。
私的使用の範囲は「家庭内その他これに準ずる限られた範囲」まで
著作権法第30条は、個人的に使う目的、または家庭内その他これに準ずる限られた範囲内で使う目的であれば、使う人自身が複製できると定めています。文言が示しているのは自分と同居家族程度の狭い範囲で、学校のクラス、サークル、職場のイベントはここに含まれません。
自分で印刷して自分に貼る場合
ネット上で見つけた画像を転写用の用紙に印刷し、自分の腕に貼って自分だけが見て終わる、という使い方であれば第30条の範囲に収まる余地があります。
ただし素材サイトからダウンロードした画像には、サイトごとの利用規約という別のしばりがあり、加工の可否や個人利用の定義が書かれています。
規約に反した場合は、著作権とは別に契約違反の問題になります。
渡した時点で範囲から出る
作った1枚を友人に手渡すと、複製の目的が自分のためではなくなります。
文化祭で来場者に配る、フリマアプリに出す、SNSの企画でプレゼントするといった行為は、いずれも身内の範囲を越えます。
無償でも同じです。
キャラクターのタトゥーシールでは商標や肖像も関わります
人気キャラクターや企業ロゴを絵柄にするときは、著作権だけを見ても足りません。
商標として登録されている名前やロゴ
ブランド名、ロゴマーク、キャラクター名は商標として登録されていることがあります。
商標権は、その名前やマークを商品やサービスの目印として使う行為に働くので、シールを作って売る場面では著作権とあわせて問題になります。
自分で貼って楽しむだけなら商品の目印として使ってはいませんが、販売や宣伝に載せると話が変わります。
実在の人物の顔や名前
俳優やアーティストの顔写真、サインを絵柄にする場合は、写真を撮った人の著作権に加えて、本人の肖像やパブリシティ権が関わります。
写真の著作権者から許可を得ても、写っている本人の許可が別に必要になる二重構造です。
判断に迷う絵柄は、権利者や所属先の問い合わせ窓口に確認してください。
許可を取らずに使えるタトゥーシールの絵柄の条件
自作したいなら、絵柄の選び方を3つに絞ると迷いません。
商用利用を認めているフリー素材
素材サイトの規約で商用利用が認められていても、条件が付いていることがあります。
クレジット表示の要否、加工の可否、身につける商品への使用の可否、再配布の禁止の4点は必ず読んでください。
とくに「グッズ化は不可」と書かれている素材は、肌に貼るシールに使えません。
保護期間が満了した作品
著作権の保護期間は、原則として著作者の死後70年です。
2018年12月30日の改正で、それまでの死後50年から70年に延びました。
無名や団体名義の作品、映画は公表後70年で数えます。
古い絵画や版画は満了していることが多いものの、複製した写真集の写真そのものに新しい権利が生じている場合があるため、掲載元の表記を確認してください。
自分で描いた絵柄
権利の心配がいちばん少ないのは、自分で描いた線です。
既存キャラクターに似せて描いた場合は、似ている度合いによって複製や翻案とみなされる余地が残ります。
なお絵柄が単純すぎたり大きさが合っていないと、貼ったときに浮いて見えます。
見え方の失敗はシールらしく見えてしまう原因で解説しています。
タトゥーシールの権利表記はパッケージと商品ページのどこを見るか
権利表記が載る場所はだいたい決まっています。
パッケージ裏面の販売元・輸入元の欄、その近くの「©」と年号や社名の並び、「無断複製・転載を禁じます」の一文、公式ライセンス品なら「Licensed by」に続く名称です。
通販の商品ページでは、販売者情報の欄と商品説明の末尾を見てください。
ここで壁になるのが表示そのものの不足です。
国民生活センターのテストでは20銘柄のうち12銘柄に日本語表示がなく、日本語表示のあった8銘柄でも皮膚に関する注意表示があったのは5銘柄でした。
使用上の注意さえ書かれていない製品では、絵柄の出所も追いにくくなります。
海外通販で買うときの確認点はSHEINのタトゥーシールで見ておきたい表示、肌側のリスクはタトゥーシールの安全性の確認事項で解説しています。
よくある質問
市販のタトゥーシールを貼った写真をSNSに載せてもよいですか
自分の肌に貼った状態を撮った写真であれば、絵柄が写り込むことを問題視される場面は多くありません。
一方で、シールの台紙やパッケージを商品として撮って載せる、絵柄だけを画像として切り出して投稿する形は複製や公衆送信にあたる余地があります。
ブランドの公式アカウントが投稿条件を示している場合は、その表記に従ってください。
好きなキャラクターを自分で印刷して自分だけに貼るのは問題になりますか
自分だけが使う範囲であれば、著作権法第30条の私的使用のための複製に収まる余地があります。
ただし画像の入手元の規約に反していないか、印刷を外部の業者に注文していないかで扱いが変わります。
他人に見せる目的で配る、値段を付ける段階に進むなら、権利者の許可が必要です。
ハンドメイド作品として販売したい場合は何から始めますか
絵柄の権利者を特定し、問い合わせ窓口から使用許可の条件を確認するところから始めてください。
自作の絵柄なら許可の問題は生じませんが、肌に貼る雑貨として売る以上、成分や使用上の注意の表示をどうするかという別の検討が残ります。
契約や表示の判断に迷う場合は、弁護士などの専門家に相談してください。
まとめ
タトゥーシールの著作権は絵柄に生まれる権利で、シールを買っても絵柄を複製する権利は手に入りません。
判断の順番は、絵柄の権利が生きているかを確かめ、使い方が自分と同居家族の範囲に収まるかを見て、キャラクターやロゴなら商標や肖像も重なっていないかを確認する流れになります。
配る、売る、店で使うのいずれかに当たるなら、権利者の許可を取ってください。
ぜひ本記事の使い方ごとの整理と権利表記の探し方を参考に、絵柄を決める前の段階で確認を済ませてください。



